yymahimahiの日記

廃道, 廃線が主. たまに勉強

廃道・廃線レポート ~国道145号旧道・吾妻線旧線区間 [10]~

大接近大迫力

さぁ, あとはダムに近づけるだけ近づくのみだ!

現在地は

https://www.google.co.jp/maps/@36.5522008,138.70668,16.96z?hl=ja

リンク画面中央, 八ッ場大橋の下を走る旧国道145号, まさに八ッ場大橋の真下だ.

ずっと思っているのだが, なぜいまだに旧道も地図に表記されているのだろうか?

 

八ッ場大橋をくぐってしばらくすると明らかに工事用道路と思われる路面が見えた.

もちろん休日なので休工である.

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というのがこの県道238号から右に逸れたふらふらとした道である. 

https://www.google.co.jp/maps/@36.553836,138.7083111,3a,75y,66.18h,72.42t/data=!3m6!1e1!3m4!1sSG3NTCu0cu-fRXtYqJZzQQ!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

もちろんこの県道は消滅しており, 

https://www.google.co.jp/maps/@36.5547842,138.7099752,3a,75y,91.55h,84.79t/data=!3m6!1e1!3m4!1sPKYNMAr6Sc_tmv42mL0I0A!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

その右へそれる道もこのように前はアスファルト舗装があったようだが,

f:id:yymahimahi:20190919204003j:plain

 

今は見る影もない.

右に逸れる道はその道ではなく, 単純に工事用に新たに設けた道だろう.

綺麗な道が右に上っているだろう, これが例の県道を改良した道だと思われる.

前回お伝えしたように, 旧線も国道, 県道に沿う形で敷かれていたため, 当然今は見る影もない.

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振り返るとこのようになっている. 橋の上に何やらテントのようなものがあるが, それがバンジーの施設らしい. ちなみにすっかり僕らは丸見えである. そして, 自転車をそこに放置していたことが大問題となる. そもそも立ち入ることが((ry

 

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さぁ, さらに近づくともう情報過多である. 正面にダムが見える. ダムの天端左側に見えるのがやんば見放台だ. あそこからはダムサイト全体の様子が見えるわけで, 本当に橋からも展望台からも見えてしまっているのである. さらには旧道, 旧道橋, 旧線橋も見えるではないか…, しかも相当に下った先ということは, 大分ここには土が盛られているということである. そして, 極めつけはダムを囲う斜面の木々の多さである. これらを切り開いて今のこの荒廃した土地ができているということだ. 極めつけは, 

旧道橋に沿って奥を眺めていくと, ダムに差し掛かったところで, 旧道がブチ切れていることである. 目指すはもうあそこしかない!!!!

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おぉ, 近づいてきたぞ. 旧線橋は先ほどと同様の理由でさすがに渡るのを控える. 本当に全く同じ構造だ. 

https://www.google.co.jp/maps/@36.5553916,138.7106867,17.67z?hl=ja

この二本に分かれた橋が目の前に見える橋に相当するようだ.

これは上路式アーチ. さっきの片側通行のやつと構造も色もそっくりだ.

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どんどんダムが近づいてくる.

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もちろんここはクレーンが見える通り, 絶賛工事中だ. しっかりとこの橋は活かされている. 時間の問題ではあるのだが.

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渡る気持ちはこらえるのだ, 僕よ.

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結構わたりたかったのを我慢していたのか, 同じような旧線の写真がたくさんあった.

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振り返ると八ッ場大橋だ. 左側の砂丘のできそこないみたいなのから降りてきた.

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壮観壮観. 法面を覆う蔦が力強い.

しばらくは土だらけの景色だったので, 新鮮に感じた.

橋を渡りきって左を見る.

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あっ…, トンネル. しかも出口が見えなくてすごくいい…

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さぁ, ストリートビューの出番だ.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5560929,138.7099078,17.7z?hl=ja

地図で見るとこう. 二つに分かれた道(橋)の左に, 一本の道が伸びている. それがこの道の正体. つまるところ, 町道か何かだろう, という推測はできていたが…はたして.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5562024,138.7110466,3a,75y,310.62h,93.91t/data=!3m6!1e1!3m4!1scylUKgOTwI7pJJkRoa1SXg!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

まあ, わかっていましたよ, 工事用道路ってのは. だって太い泥っぽいタイヤの跡が明らかにトンネル内から来てるし. ただ, なぜここに映る車はさもトンネルから出てきたような感じを醸し出しているのか…, 転回でもするつもりだったのだろうか.

肝心のこのトンネルの本来の用途だが, ただ単に町道から旧国道へ抜けるためにうがいたトンネルらしい. それがわかった以上, 通行することはしなかった.

そしてもちろん, トンネルの右を向いた景色がどうなっていたか, 気になってしょうがないはずだ. 上の写真では, トンネルを渡った先はダムがどっしりと谷に構えている.

ではかつてここが現役だったころ…

https://www.google.co.jp/maps/@36.5562024,138.7110466,3a,75y,75.48h,89.34t/data=!3m6!1e1!3m4!1scylUKgOTwI7pJJkRoa1SXg!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

そう, ストビューに標識が見られるように, この一帯は吾妻峡と呼ばれ, 川に沿って断崖が続く. この旧国道145号はその断崖に平場を設け, 道を結んでいたのだ.

ちなみに振り返ると

https://www.google.co.jp/maps/@36.5555007,138.7105079,3a,75y,224.17h,85.61t/data=!3m6!1e1!3m4!1s6HKii2PsLSUF5spSKKAbqw!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

この景色だ.大体

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この景色と一致するのだが, これに何を思うか. (斜めに撮ってしまって申し訳ない)

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さあ, ダムの目の前だ. あまりの大きさに, 「すげぇ…」という独り言ばかりつぶやきながら, カメラを構え, 徐々に歩み寄る.

右のプレハブは工事事務所だったり, 簡易トイレだったりである.

ダム堤体にはコンセントのような3つの吐水口があるが, これはそれぞれ上側がオリフィスゲート, 下二つがコンジットゲートである. 穴だけでなく, 一番上にあるゲートも吐水口で, これはクレストゲートと呼ばれる.

一番上のクレストゲートは非常用洪水吐としての役割を果たし, 洪水でダムの水位が異常に高くなってしまったときは, ここから水を吐き出し, ダムを越えて水が流れてしまうのを防ぐ.

一番下のコンジットゲートは常時の水位調節用の吐水口で, 常用洪水吐としての役割を果たす. 真ん中のオリフィスゲートもそれに準じるものだ.

写真で見ると全然大きくないように見えるがそんなことはない. 先ほど踏破してきた度のトンネルよりも大きいはずだ.

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さぁ, どんどん近づいてきたぞ!!! 右上に白いガードレールがあるのが見えるだろう. あれはダムの堤頂に続く道だ. 自分たちが今とても低い位置にいるのがわかるだろう.

吐水口が大きく見えてきたぞ!!

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ここから振り返って見える景色だ. この辺りの旧道をストリートビューで見てみよう.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5566673,138.7121751,3a,75y,191.62h,94.51t/data=!3m6!1e1!3m4!1s52E1-O_I9BUvigN1vNLtLg!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

大体こんな景色だったようだ. そもそも道路の脇に木が生い茂っているので, 遠くを見渡すことはできないが, それだけ木々が生い茂っていたということだ. 今残るのはセイタカアワダチソウ, エノコログサ, オヒシバ, メヒシバなどの雑草ばかりである.

 

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直前にまたしても旧線橋があった. プレートガーダーの短い橋だ. つまり, 線路も旧道とともにダムに寸断されたのである.

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さぁしかと見よ!!!! これがダムだ!!!!

といっても伝わりづらいだろう.自分と大きさを比較できるような画像を用意すべきだったな…

下には

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このように少しだけ水が溜まっている. まだ貯水しているわけではないようだが.

この一番下のところから, ダムの堤頂までの高さは116mである.

つまり, 先ほどの写真に写るダム上端は, だいたい100m上にあるのだ.

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素晴らしい吐水口.

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斜面に旧線が走っていた路盤がうかがえるだろう. このように, ダム堤体にぶつかり, 突然路盤は終わりを迎える.

 

この動画が, ダムに最接近して撮影した動画だ. これならダムの大きさが伝わりやすくなっただろう.

 

この場所についてだが, 当然この範囲は洪水期, 常時関係なく沈んでしまうところである. つまり, いわゆる既設のダム湖を見たときに, この風景が水面下に潜っている, ということであるが, この写真の貴重さがお分かりいただけるだろうか? そもそも貯水したときにダムの吐水口, 最下部のコンジットゲートが顔を出すということはめったにない. 後に貼るダム見学の説明にも書かれている通り, ダムが完成したら, 一生入ることはできなくなるのだ. もうすぐである, 一年後には沈んでしまうだろう. そんな場所を踏みしめていることに大きな達成感を感じた. 

一般人が完成前のダムの上流面(貯水池となってしまう側)をこうしてまじまじと見ることができる, 立つことができるというのは非常に稀有なはずだ.

 

侵入者僕

こうして僕らは満足げに踵を返すのだが, ここで大問題が発生した.

僕らは長野原草津口からゲートを超えてダム堤体にやってきた人間なので立ち入ってはいけないことはわかっているものの, ダム堤体付近がどのようになっているのかをきちんと調べずに来てしまったのだ. というかまさかダムに入り込めるとは思ってもいなかったのだ.

 

探索日は日曜日, このリンクを見てほしい.

www.ktr.mlit.go.jp

「1.湛水地内を巡るバスツアー」

この項目についてよく読んでいただきたい.

・日曜限定

・ダム堤体にバスで接近

 

何が起こってしまったかわかるだろう…そう…

アーバスが例の工事用道路から入ってきたらしいのだが, 僕らが置いてきた自転車により, 僕らの無断侵入に気づくとともに, 僕らの自転車はバスの通行の邪魔になっていたらしく, ヘルメットを着けた作業着のおじさんが降車して僕らの自転車を退かしたらしい.

僕らが100悪いことが明確なので, 観念し, 間違いなくおそらく立ち入ってはいけないだろうこと, 自転車が邪魔になってしまったことをとがめられるだろうと, ダム堤体に向かうバスのほうへ歩いた.

目の前でバスは止まり, そのヘルメットをかぶった工事関係の方がバスから降り, 注意を受けた. 長野原草津口から来たことを伝えると, 長野原のゲートを超えたんだろ? と確認され, ほんとに無断で入ったら犯罪ものだぞ~と言われた. なんか僕らのことじゃないように言われてるが, 僕らのことである.

もっと大ごとになると思っていたが, そうでもなかった.

ただ, 人に迷惑をかけてしまったというのは本当に反省すべき点である. 立ち入り禁止区域に入る以上は, 全て自己責任である. その地の他人に命の心配などをさせてはいけない. こんな簡単な文言で片付けられるような話ではないのだが.

そんなこんなで, 僕らはバス内のツアー客から冷ややかな視線を浴びながら, 工事用道路を上って現道に復帰するのだった.

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一枚目にはバス, 二枚目には関係者の方と橋を渡るバスが見える.

ちなみに, ダム付近の工事用道路の入り口には, バリケードと, 注意書きと, 監視カメラ, 及びその警告と, 万全な警戒態勢を敷いていたようだ. 僕らは廃な部分から入ったので, うまいこと潜り抜けてしまったのだろう…, それに, ふつうそんなところに入る人間がいるはずがないのだ. 

 

とにかく, このように人に見えてしまうところに入ってしまうということは, 迷惑をかける可能性があるということだ. 自己責任で立ち入っているから気にかけなくていい, で済む話ではないのである.

 

注意を受けたところで今回は終わり.

次回が最後になる気がしますが, 次回は探索後の駅に向かう道や, ダムの影響を受け, 移転した郵便局や駅について, そして話したりなかったところがあったら追記していきたいと思います.

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廃道・廃線レポート ~国道145号旧道・吾妻線旧線区間 [9]~

旧道を下る

さあ, 現在地は

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画面中央, 吾妻川に流れ込む小川のそばだ. 地図に道は描いてないが, 左に曲がると例のチキリトンネルに裸の鉄橋がいる. なんと, 前回の「第一小学校入口」から300mしか離れていない. 

とりあえず旧道を行こう. といっても, じつは左右がかなり高い蔦なので, 普通の山道とそん色ない部分が多かった. 道が少し汚いくらい. 時々景色が開けたときに川の方を見てみると, 整地された川岸が見え隠れする.

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こんな風に一見寂びれた山道だろ? というような風景でも, 

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この写真では伝わりきらないが, ふと橋から見える景色を覗くと, なんとも無機質な風景が目に入る. ちなみに, 橋の向こうは行けていないのである. 

ブログ書くのは他人に伝えられるという点でも意義あると思って書いているが, 自分に対してのフィードバックが, ここんとこ探索不足一点張りでなんだか. 

自転車で旧道を下っていく様子は動画に収めてあるため, ここには上げられない.

Youtubeに投稿してリンク貼ればいいんだけど, 軽く編集しなきゃだし, さすがにめんどい.

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もう少し進むとトンネルが見えてきた. この風景すごく好きかもしれないんだけど, 「かなりの勾配で下った先にトンネルがある」という状況に少し違和感を感じる. むしろそこが気に入っているのかもしれないけど, こういう道に現れるトンネルの場合, いわゆる山岳トンネルのように大きな山を貫通させているわけでもなく, 短く一方的に下っている状況なので, 排水をそこまで気にしなくてもいいからだろう. トンネル手前左の落石防止ネットがさび付いてしまっている. ダムに水がたまるのと, ネットが破れてしまうのはどちらが先だろうか.

ストリートビューの景色が気になったので見てみることにした.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5484565,138.6913835,3a,75y,63.24h,94.39t/data=!3m6!1e1!3m4!1swBf_KwjXRh6SFlQCSJx0ew!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

今更になって気づいたのだが, 路面に描かれた道路標識類ははがされているのだろうか? それとも, 自然と朽ちていっているのだろうか?

白線や黄線の塗り替えがどのくらいの頻度でなされているのかを調べてみたところ, 状況にもよるが, 交通量が多いと3年ほど, 交通量が少なければ10年は保つそうだ. この道はもうそろそろ廃後6年目を迎え, その間は工事用の大きなトラックが出入りしていることから, こうなるのは自然なのだろうか.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5489476,138.6950121,3a,39.9y,100.93h,96.75t/data=!3m6!1e1!3m4!1sFbFSwGcwhnhYrYfSTAPzrA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

横断歩道があったのか. これもまたすっかり消されていて写真を振り返るまで気付かなかった.

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振り返って写真を撮ったようだ. 不動大橋が随分と遠くに見えている.

トンネルを抜けてしばらくすると, 緩い坂を上る. そこに見える景色は, 本来であれば

https://www.google.co.jp/maps/@36.5496496,138.6992145,3a,75y,45.87h,94.26t/data=!3m6!1e1!3m4!1slngiOzOe1uIhJ28O_YYRGQ!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

こんな景色だったり

https://www.google.co.jp/maps/@36.5511423,138.7010369,3a,75y,289.02h,92.77t/data=!3m6!1e1!3m4!1sHVqYurrE-AYnxYetAwZjAg!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

こんな景色だったりしたらしいのだが, 僕らが目にしたものは

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こんな景色だった. なかなかエゲツいことするなぁ…という印象.

1枚目, どこかにカモシカが映っています. 30秒くらい目が合ってたんだけど, カメラを構えようとしたら逃げてしまい, 慌てて連射した中のひとつだ. 

カモシカは日本では主にニホンカモシカのことを指し, これは特別天然記念物である. かといって絶滅が心配されているわけではないが, こういう形で目にしたことはうれしかった.

ちなみに, 道路そのものもアスファルトははがされており, 1枚目の水のたまったところは, ストリートビューで見たら盛り上がって木が生えている部分だ.

廃廃廃

しばらくするとアスファルトは復活し, 

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奥にまた橋が見えるようになる. これこそが八ッ場大橋である. これをストリートビューで見ると, 

https://www.google.co.jp/maps/@36.5506062,138.7003525,3a,75y,49.52h,84.64t/data=!3m6!1e1!3m4!1sS_YOKYIL_d9PpLG4q3d4UA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

このとおり, 奥にはまだ橋脚しか建設されていないところを見ることができる!

この撮影は2012年8月に行われたものらしい. 導入で話したように, 八ッ場ダム周辺の工事は自民党が推進したものだが, 野党から多くの批判を受け, また2009年の民主党への政権交代時に, 八ッ場ダム工事の是非を投げかける場面で, この橋脚(当時は湖面1号橋という仮称だった)が映し出されるところをテレビで見ている方は多いはずだ. ただ, この橋自体は県道377号の整備の一環として, ダムとは別に2010年3月に工事の続行を決定している. にしても2012年8月でこれって工事遅くないか?

 

そしてまたしばらく行くと, 

https://www.google.co.jp/maps/@36.5515832,138.7015794,3a,75y,43.65h,89.08t/data=!3m6!1e1!3m4!1sNET2we-yKAaiP9_7qaVh-A!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

このような交差点(?)に出る. 

f:id:yymahimahi:20190918134958j:plain

この写真は上のストビュ―から見て左の道から交差点を望んで撮ったものだ.

道路中央のオレンジのガイドポストとガードレール, プリンカーライト, 他標識類はすべて撤去されている. この背後には

f:id:yymahimahi:20190918140730j:plain

あらら, 勾配的に水没してしまうようだ. 残念ながら電車に乗らなくてはいけないので, ここに足を突っ込むことはできなかった. 車で水没隧道を訪れたときはよろこんで真冬の水に腿まで浸かったんだけども. ん~…ここも再訪したいな.

…僕見たもの少なすぎでは? 同じ漫画を何度も読む人間です.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5518982,138.7018338,3a,75y,318.33h,75.43t/data=!3m6!1e1!3m4!1s4qhyM_yusMgE68GHsZI_oQ!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

こういう道だったらしい. 泥濘がない分すごくきれい.

では,  f:id:yymahimahi:20190918134958j:plainこの道をまっすぐ進んでみよう.

 

f:id:yymahimahi:20190912185743j:plain

f:id:yymahimahi:20190918142034j:plain

ここは廃橋である. その奥は廃橋がある. その奥には鉄道の廃橋がある. そしてその奥には八ッ場大橋である. そしてそのさらに奥には, クレーン, そしてうっすらとではあるが, 八ッ場ダムの堤が見える. 綺麗だ. ではその「奥の廃橋」に行ってみよう.

f:id:yymahimahi:20190918142046j:plain

先ほどいた道を撮る.

どうやら橋の構造が異なっている. 向こうの橋はプレートガーダーなのに対し, 今いる橋は上路アーチである. 竣工年が違うのだろうか? ちなみに, この道路の構造は

https://www.google.co.jp/maps/@36.5522691,138.7032219,18z?hl=ja

このようになっている. それぞれの橋で片側通行させているのだ.

右側の県道377号, 川原畑大江戸線が八ッ場大橋である.

f:id:yymahimahi:20190918144628j:plain

橋がたくさんある方向を向くとこんな感じだ. この廃線の鉄橋はトラス橋(トラスは三角形の意)の中でも垂直材が入ったワーレントラスというものだ.

ではストリートビューでもう少し見てみよう.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5513158,138.7024417,3a,75y,50.37h,94.62t/data=!3m6!1e1!3m4!1sMz-1W4Q1FqGdjavzrPTkRA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

こちらも橋は橋脚のみの建設である上に, ガードレールがすごくきれい!

というのはおそらく工事用車両の出入りにより, どうしても土っぽくなってしまうのだろう. よく見ると, 汚いとはいえ錆びてはいないのだ.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5511307,138.7027947,3a,75y,6.44h,80.78t/data=!3m6!1e1!3m4!1spuYhTQhQCjBsSy6bUCp70A!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

カーブのところはこのようになっている.

https://www.google.co.jp/maps/@36.552227,138.7033988,3a,75y,234.38h,90.32t/data=!3m6!1e1!3m4!1sG0WA-GOrnthIKG7PXaZ1PA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

 

https://www.google.co.jp/maps/@36.552227,138.7033988,3a,75y,47.09h,85.96t/data=!3m6!1e1!3m4!1sG0WA-GOrnthIKG7PXaZ1PA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

少し汚くなったとはいえ, 現役時代と遜色ないことがわかるだろう.

そして気になるのは…鉄道の廃橋は? 行かないの?

ええ, 行きましたよ.

f:id:yymahimahi:20190918145248j:plain

https://www.google.co.jp/maps/@36.5525233,138.702952,3a,90y,64.13h,88.45t/data=!3m6!1e1!3m4!1sCwcq1v6xPXtuhvtYHL-mPQ!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

ここ上ったんですけどね. 桁下は大体2mくらいだろうか. なんとか桁を掴んで登った.

登る直前, 先ほど渡った橋の対岸にまたしてもカモシカを見つけた. こちらをじっと見ていたが, カメラを構える前に逃げられてしまった. 先ほど出会ったカモシカと同じカモシカだろうか? 興味を持ってついてきてくれたのなら少しうれしい. 

https://www.google.co.jp/maps/@36.5524877,138.703092,3a,75y,158.66h,89.28t/data=!3m6!1e1!3m4!1sOoXAZor-nIQU1d0nPotpzw!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

ストビュー的にはこの奥である.

さぁ! 望む!

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まあまあまずは反対側を…

バラストがこんなにも残っているのに下草が. 生命力を感じる.

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おぉ!!!!!!

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この高さがわかるだろうか, そして, 八ッ場大橋から丸見えなのがわかるだろうか…

そしてダムも見えている…, あらゆる方向から裸を見られる思いである.

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右側に管理用歩道があるが, さすがに人目に触れたらまずいので渡橋は控えた.

というのも, 先ほどの廃橋三昧も含め, この辺りの景色は, やんば見放台から八ッ場大橋を望んだ時に必ず目に入ってしまうポイントなのである. 道路橋くらいなら大丈夫だろうが, さすがにこんなスカスカな廃橋を渡ってはあらぬ誤解を招いてしまうこと間違いなしだ.

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ここに路盤と橋との隙間がある. しばらく橋側に立ったが, さすがに怖すぎる. 構造が崩壊する心配はないものの, 急にこの谷部に風でも吹いたら落っこちちゃうんじゃないかという恐怖だ.

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少しだけ道路橋が覗ける.

こんなところに何分も滞在しては心臓に悪い. そそくさと退散だ.

先ほどカモシカがいたほうへ再び自転車を漕ぎ出す. 

ダム要塞

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来た道を振り返る. 舗装が途切れてしまった. ここがどんな風景だったのかというと,

 https://www.google.co.jp/maps/@36.5521896,138.7048732,3a,75y,236.99h,84.95t/data=!3m6!1e1!3m4!1sowY6JFV9AdZ-_4oSuc0Y9w!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

こんな風景であった. 目に見えて景色が荒れたのがわかるだろう. なぜか, というのも

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現れた…, あれが八ッ場ダム.

この写真が如何に貴重かわかるだろうか?

こちらはダムの上流側である.

ここには水がたまるのである. 

橋脚にはまだ水位があることを示すような汚れもない.

半永久的に見ることのできない景色, 立つことのできない地である.

確かにダムによって失われた自然を嘆きたくなるのはわかるが, ここから先はそれ以上にダムという巨大な構造物に圧倒されることになった.

ちなみにここには本来旧国道が続いていたはずで, 同様に吾妻線も走っていたはずだ.

ストリートビューで見てみよう.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5523474,138.70533,3a,75y,56.61h,105.43t/data=!3m6!1e1!3m4!1snyIPErPPaVOIf1wlR5KH9g!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

橋も架かっていなければ, ダムもない. 本来ダムがある場所から見える奥山が美しい.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5524468,138.7056744,3a,53.7y,376.16h,93.61t/data=!3m6!1e1!3m4!1s9B-xS-Zm9hqFlHW4bSyEVQ!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

そして隣に寄り添うように吾妻線が走っていた.

看板からわかるように, この辺りこそが旧川原湯温泉駅周辺である.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5533858,138.7076415,3a,75y,27.06h,92.53t/data=!3m6!1e1!3m4!1sBMYUboPzGbshL4cmOTrDEg!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

こんな景色だったらしいが…, 先ほどの写真をもう一度.

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何も残ってはいなかった.

ところで, この八ッ場大橋の左側, 道路から何か垂れているのが見えるだろう.

この景色を見たとき, 突然ここから人がぶら下がっているのを目にし, まさかレスキューでも出てしまったのかと至極不安になったが, ばかばかしくも杞憂に終わる.

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http://www.bungyjapan.com/yamba/

そう, ダム湖ができる直前の今年まで, バンジージャンプを営業しているのだ.

は? 20,000? 誰も払わねえよ. と思うが, 結構な人が飛んでいた. 106mと, 一時的に日本一高いらしいので, 20,000円をドブダム湖に捨てたい人は行ってみよう.

 

ダムに行く直前で今回は終わりたいと思う.

次回こそ,

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いざ踏破!!!!!!

 

廃道・廃線レポート ~国道145号旧道・吾妻線旧線区間 [8]~

十字路を左

前回は

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この交差点に行きついたところで終わったのだが, これがどこに位置しているかというと, 

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中央の, 第一小学校入り口とやらである. 間違いなく今は入り口ではない.

県道375号が吾妻川をまたいでいるが, 丸岩大橋と併せ, これもダムによる水没地をまたぐように作った不動大橋である. 僕らが今いる旧国道の上を通っている.

 

ということで, この交差点を左にいくと, 

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こんな感じ. これは振り返った写真である. 左上側の道から来た. 高く上を通るのは件の不動大橋である. ちなみにこの写真の反対側は

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このように瀑布ができている. しかも, どこから流れてきているかというと, 何らかの暗渠からである. その上はダムのための整地が入っている. 不思議な感じもするが, まあまあ, ストリートビューで見てみよう.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5457543,138.6852767,3a,75y,295.92h,110.29t/data=!3m6!1e1!3m4!1sPdbn5FQ41Iv0feQvqWD_pw!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

これは交差点から左に入って間もない位置である. まずもうおかしい. 木が多すぎる. このストリートビューは2014年7月のもので, 旧国道が現役を退いたのが2014年末のことであるから, まだ現役である. もう少し奥へはいると, 

https://www.google.co.jp/maps/@36.5461447,138.6846031,3a,75y,242.11h,98.51t/data=!3m6!1e1!3m4!1sl0o4C1xUL0siFqcVZWl_9w!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

あっ, ある. ズームしてみると, もともと暗渠も存在していたようだが…, それよりも,

景色おかしくね??

https://www.google.co.jp/maps/@36.5460924,138.6845152,3a,90y,281.15h,104.29t/data=!3m6!1e1!3m4!1soD6zvpIwJKS7_Iqe2o9epA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

これがほとんど同じ景色だろう. そもそも斜面の植生についてはこんな裸になっているはずがないので, 整地に際して植物の伐採が行われていることは容易に想像がつくし, 暗渠の上の石積みもV字で, これも人工的に切り開かれていることは容易に想像がつく. だが, ここに生えているものが杉やらなにやらの高木だとは全く想像がつかない. 実は, この暗渠を確認しようと, 国土地理院の地図を見たところ, この一帯は広葉樹林, 針葉樹林が生えているとの地図記号からの情報だったが, 適当な補填かとばかり思っていたのだった. ここも水没するとは思われるが, ここまでしっかりと樹木の伐採が行われているのか…, 建設中のダムに近づくのは初めてだし, どのようにしてダムの建設が進んでいくのかはよく知らない. (いや, 調べるべきなのだが)

 

ちなみに八ッ場ダム周辺は一定数の観光客がおり, 不動大橋を渡っている人も少なからずいた. 彼らが何を見ているかというと, 当然ダムにより水面下に沈む景色であるから, そこをズカズカと踏破していく僕らは彼らからしっかりと見えているし, ある程度の声でしゃべっていればそれすら聞こえている. とりあえず怪しまれない程度の行動を「心がけようと心がけた」.

ひととおりびっくりしたところで, まずは下の道へ降りてみよう.

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下側の道はこれでもかというほどボロボロである. アスファルトはところどころ剥がれ, 砂利が多く散らばっている. だが, これは壮観である. 橋が三重!!!

手前の橋は吾妻線の旧線跡の橋, 一つ奥の緑の橋は, 旧国道の歩道橋で, その奥は車道の橋である. そして高い位置にあるのが不動大橋.

 

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御覧の通り道はボロボロだ. 実はここは工事用道路であり, この先は未舗装である. 

トラックが通っていたのだろうから, こんなになってしまうのもうなずける.

そして今気づいたのだが, 道路橋の手前と奥で構造が違う. 手前がコンクリート橋なのに対し, 奥は鉄橋である. ストリートビューで道路のほうを見てみようじゃないか.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5453975,138.685677,3a,75y,242.41h,75.4t/data=!3m6!1e1!3m4!1si2H9oZg9_l2p-wlEt7NUmw!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

これは先ほど来た方向を向いたものなのであるが, 確かに構造が分かれているところがはっきりとわかる!!! 何を基準に見ているかというと, 

・橋の継ぎ目

・欄干

この二つである. 鉄橋はすべてが鉄でできているわけではないにせよ, 鋼, すなわち金属でできている. 金属は温度による膨張が激しいため, このように継ぎ目を作ってあげなければならない. 鉄道のレーの継ぎ目に隙間があったり, 電線が弛みを持っているのと同様なのだ.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5453431,138.6855954,3a,25.4y,246.7h,67.47t/data=!3m6!1e1!3m4!1sNHLmTpWJwsugdvLOwJ0ZjA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

しっかり継ぎ目が見える, ここが境目である.

続いて欄干. 欄干が違うという単純な理由ではあるが, 歩道橋はすでに

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このように機能しなくなっているので, 鉄橋側に歩道を設けたかったのだろうか.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5453431,138.6855954,3a,59.8y,177.06h,75.47t/data=!3m6!1e1!3m4!1sNHLmTpWJwsugdvLOwJ0ZjA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

https://www.google.co.jp/maps/@36.5453431,138.6855954,3a,23.5y,9.93h,75.44t/data=!3m6!1e1!3m4!1sNHLmTpWJwsugdvLOwJ0ZjA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

このような明確な違いがある. 欄干からして, コンクリート橋が先にできた印象があるが, かつては(僕らが来た方向から見て)右折方向の橋がなかったのだろうか.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5455537,138.6858279,3a,75y,176.54h,97.24t/data=!3m6!1e1!3m4!1skbLwji1u14U6ZB0lyETxPw!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

(画面左奥に伸びるのが「右折方向の橋」)

これを架けたことにより, 右折レーンの必要が生じ, 道路を拡幅, 歩道橋を併設, という流れが自然な気はするが, 疑問が地味すぎて解決のしようがない(低脳).

 

さて, 例の道路に戻ろう.

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振り返ればこの通り, ここは坂の一番下の位置なので, 泥がたまってしまう.

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前日は雨が降っていてこのとおりぐっちゃぐちゃだった.

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ん? この足跡は僕らのじゃありませんよ, 何の足跡でしょうね(とぼけ). 少なくとも一枚目には蹄の跡が見えますね. 

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その奥はこのように再びアスファルトが顔を出しているが, この道は川岸に近づくための道で, しばらくするとまた未舗装になる. そしてぐるっと回って旧国道のどこかで合流していた気がする. Google Mapには載っていない. 国土地理院地図にはしっかり載っている. きっと, 工事用道路になる前はキャンプとかで河岸に近づけたのだろうか. 特に奥に進んでもわかりきった結果が見えるので, 引き返す. ちなみにストリートビューで見ると, 

https://www.google.co.jp/maps/@36.5461447,138.6846031,3a,67.5y,160.7h,83.04t/data=!3m6!1e1!3m4!1sl0o4C1xUL0siFqcVZWl_9w!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

このように変なガードレールのふさぎ方をしていたようだ. っと, 看板があるみたい.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5461202,138.6847194,3a,15y,244.33h,91.24t/data=!3m6!1e1!3m4!1s_fw_SAXWvIAgQcUYXWpWlw!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

ほら, やっぱそうだ. こんどはこのストリートビューで見れば奥の方の道を行く.

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ここも道は汚いし, 見た目よりもずっと激坂である.

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振り返る. 景色がどれほどボロボロになっているのかわかるだろうか.

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大きなカーブ.

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振り返る. この異様な光景が割と気に入ってしまった.

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f:id:yymahimahi:20190912171417j:plainカーブミラーの近くの蔦にセミの抜け殻.

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一通り上りきって, 振り返る. 急カーブの標識を見つけてうれしくなった. 道の奥は

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このようにボロボロになっている.

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ずっと進んでいけば現国道に突き当たるはずだ, というか突き当たっている. この奥を見に行っても仕方ないので引き返したのだが, 左奥に何やら道が続いているのが見えるだろう. これも例にもれず工事用道路である. ズームすると

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ほら, ところどころ川への降り口がある.

ストリートビューで見てみると, 

https://www.google.co.jp/maps/@36.5460085,138.6844991,3a,75y,160.76h,101.55t/data=!3m6!1e1!3m4!1sJHDab7WQaDbHTtj4SlBUdw!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

https://www.google.co.jp/maps/@36.5453544,138.6847544,3a,90y,340.74h,90.03t/data=!3m6!1e1!3m4!1sEhaaJ15TnDPGiM1Df36u4Q!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

https://www.google.co.jp/maps/@36.5453544,138.6847544,3a,90y,224h,101.6t/data=!3m6!1e1!3m4!1sEhaaJ15TnDPGiM1Df36u4Q!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

https://www.google.co.jp/maps/@36.5452759,138.684685,3a,75y,63.96h,95.17t/data=!3m6!1e1!3m4!1sozCq_w-2Qv51ze0NDxztWw!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

https://www.google.co.jp/maps/@36.545281,138.6841656,3a,75y,88.81h,103.94t/data=!3m6!1e1!3m4!1sORxR0CKTlAs1Y03VOfwVZA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

https://www.google.co.jp/maps/@36.5452406,138.6838766,3a,75y,204.68h,98.78t/data=!3m6!1e1!3m4!1s6DBK00EE6VvfHiRPY8zfNw!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

こんな感じである. 先ほどから挙げている景色と一致させるようにしているが, この荒れようがわかるだろう. どうやら現役時には高木が生えていたらしいのだ…

さ, 交差点に戻ろう.

 

後悔その1

交差点の右折方向に関しては, あまりにも不動大橋からバレバレすぎるのと, 奥に進んでも工事用道路が見えるだけなのと, 時間が迫ってきているので, 簡単に橋を渡るだけで終わってしまった. 橋から交差点を見るとこんな感じ. 

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少しストリートビューを見たら, もしかしたらやっぱり橋を渡って奥に行った方がよかったのではないかという後悔が襲ってきたので, 冬に行く機会があったら行ってみたいと思う. 行けないままダム湖の底に沈んだら, その時は追記でストリートビューで追うことにする. 興味ある人は自分で調べてみるのはいかが. 最終的にはこの道は移設後の川原湯温泉駅付近に行き着くようだから, 今度は川原湯温泉から自転車を飛ばしてみよう. 早く冬来ないかなぁ…

旧国道を進んでいく.

渡橋

 

しばらく旧道を進むと, 

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忽然と左に分岐する道が現れる. そして, 奥に鉄橋が見えるのがわかるだろう. 旧線は一旦旧道と離れ, 斜面の上の方を走っている. ここを曲がれば間違いなくあの橋に近づけると思い, 坂を上っていく.

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写真に収めていないのが腹立たしくなるのだが, 道はこの奥で途切れてしまう. 草だらけになっており, 何のためかはつかめない. 橋があるのは, この反対側(= 写真を撮っている側)である. 道がT字に分岐しており, そのもう片方側ということである.

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その行き止まりとなった道だが, さすがにこの奥に首を突っ込む気はない.

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開けた場所に出た. というのも, ここは旧線の路盤である. もちろんこの奥にあるのは, トンネルである. ここは頻繁に工事が行われているらしく, 斜面沿いにある旧線の少し下には重機が数台あった. そして, この路盤の変状を見ればわかるだろう. とても鉄路には見えない. そして, その反対側には, 

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立派なプレートガーダー橋である. 線路, 枕木はしっかりとはぎとられている. 以前, 奥多摩廃線跡でも橋三昧で, ここよりもべらぼうに高い, 廃線になってからもっと経過している廃プレートガーダー橋を渡ったことがあるが, そこはまだ枕木とレールが残っており, 高さと経年のわりに怖さは少なかった. しかし, ここまでスッカスカだと, 怖すぎる. 幸い右に管理用の歩道があるので, そこを通っていった. さすがに久しぶりの渡橋で怖かったので, 渡橋中の写真, 動画はないのだが, どれくらいの高さなのかというと, 

 

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こんな感じである. そんな高くはないが, 落ちたら死ぬことに間違いはない. 

それにしても

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綺麗な景色だ. 現役時代にここを渡っていたら, もっと青々として壮観だっただろうか.

奥に見えるのはおなじみ不動大橋で, しっかりと人の目に触れてしまった…

では満を持してトンネルへ, と言いたいところだが, 

建前 / 本音

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トンネルは三連のようだ. 右には竹林, 左には鬱蒼とした蔦が絡む法面, 最高のビジョンではないだろうか.

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ちらっと見える法面だが, 程よく苔むしていてすごくきれい. トンネルの線形もまっすぐだ.

トンネル自体は特に何の特徴もないので, 写真を撮らなかった. それと,

時間がなかったのだ.  そのため, トンネルは一本通って満足し, 引き返してしまったのだ.

というのが建前. 本音はというと本当に情けない理由である.

オオスズメバチを見かけたので, チキって引き返したのだ.

とにかく僕は蜂が嫌いである. 刺すものが嫌いである. 注射も大嫌いである.

と弁明しておく. 冬なら通れるからリベンジさせてください.

今思うと本当に情けない. こんなんで廃道好きとか矛盾, 虚言にもほどがある.

 

本当にどうしようもない終わり方だが, キリがいいので今回はこの辺で終わりにする.

 

次回は, 

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本当に動物に出会ったり,

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こんな風景に遭遇したり,

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廃廃廃を拝むかもしれません.

 

廃道・廃線レポート ~国道145号旧道・吾妻線旧線区間 [7]~

旧道復帰

さて, 例のバリケードを超えて旧道へ復帰した僕たちである. 

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例の左分岐から帰ってきた形になるが, 今度は

https://www.google.co.jp/maps/@36.5415351,138.6770719,3a,75y,72.8h,96.38t/data=!3m6!1e1!3m4!1scba4r_RlxpwZRb01dQGeUw!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

例のこの道を右に曲がらず, 直進していく. しばらくすると旧道は再び突然現れる.

そして, 先ほど通った旧線のトンネルに沿って旧国道を進む. この先はしばらく綺麗な道だ. ストリートビューの景色との差もあまりないだろう.

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この右に続く道は例の, 橋へ続く道だ.

この辺は右側の蔦が生い茂りすぎて, 道を通る分には四方が緑に囲まれており, 綺麗な景色だ. そして, ここからは

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二本目のトンネルが見える!! 鬱蒼とした蔦が道路まではみ出ていて綺麗.

標識の位置的に

https://www.google.co.jp/maps/@36.541615,138.6774536,3a,75y,60.32h,79.18t/data=!3m6!1e1!3m4!1s5lKITXWqIw1WbIaa0_1EhQ!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

こんなところだろうか. 2012年8月のもので同じ月に撮影されたものだが, 草木の借り入れが行われないだけでこんなにも変わってしまうのか. 当然同じ景色とはわかるが, なんだか雰囲気が.

 

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https://www.google.co.jp/maps/@36.5417667,138.6778123,3a,75y,78.2h,92.27t/data=!3m6!1e1!3m4!1sCQYuB9_0CEBbAfVWu2VlZQ!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

この辺りはすごくきれいだったので, 脳死で写真を撮りまくってしまった…っと, 

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奥におにぎりがついたポールがある! ということは先ほどの

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この標識はあれについていたんだな? ストリートビューに残っているといいな. 落ちてた標識のきれいさからして, 前から落ちていたということはあるまい.

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https://www.google.co.jp/maps/@36.5420675,138.678444,3a,75y,53.55h,94.79t/data=!3m6!1e1!3m4!1sqvYipEBlULXTc8Cer4wbSA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

正解は

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背向屈折あり, の警告標識. 標識の方向をすっかり勘違いしていたせいでわからなかった(低脳).

でも, 

https://www.google.co.jp/maps/@36.5420675,138.678444,3a,15y,40.93h,94.77t/data=!3m6!1e1!3m4!1sqvYipEBlULXTc8Cer4wbSA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

40km/h標識見えたか…?

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なさそう. 手前に盛り上がった蔦が見えるが, これは速度標識の位置とは一致していないように思える.

そして, もう一つ気づいたことがある, というのも

https://www.google.co.jp/maps/@36.5420675,138.678444,3a,15y,19.85h,101.03t/data=!3m6!1e1!3m4!1sqvYipEBlULXTc8Cer4wbSA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

勾配標と制限解除の鉄道標識である. これはトンネルを歩いていた時に気づかなかった, というか間違いなく見かけていない. 廃止時に目につく標識の類はすべて取っ払ってしまったのだろうか. あ, でも勾配標があったところ, 心なしか盛り上がっているように見える…

綺麗な下り坂で自転車を飛ばしていきたいところではあるものの, とにかく写真に残す必要があると, 躍起になって自転車を止めては写真を撮った.

 

 

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振り返って写真を撮る. もう少し天気が良かったらとは思うが, 綺麗である.

久しぶりに現れたトンネルだが, もちろんここも水面下となる. とはいえ湖底よりはそれなりに高い位置にあるため, 洪水期で水位が下がったときには姿を現し, きっと湖底土砂もそこまで入ってくることはないだろう. 

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落石を謳う割には落石もなく, 綺麗な道だった.

このあたり, 現道からこの道へつながる道は見当たらなかったのだが, このようにバリケードを執拗に設けるのは何が意味があってのことなのか. それとも僕らみたいな連中が来るのを見越している?

そういえばストリートビューで見てみるのを忘れていた.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5421838,138.6787277,3a,90y,54.79h,102.37t/data=!3m6!1e1!3m4!1s3caMQFI2n-8aVAyfeTjahg!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

https://www.google.co.jp/maps/@36.5422176,138.6788243,3a,75y,238.72h,98.28t/data=!3m6!1e1!3m4!1syOB4RohiEQ-semWd7v_aKA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

廃止されてからのほうが美しく見えるのは気のせいだろうか? 「トンネルの不自然さ」が不自然ともいうべきか, ボーっと口を開けている様子がいい.

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場所が変わらないので, 特に何も言うこともなく写真だけ貼る.

 

少し進むとカーブがあり, 

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この感じもすごく好き.

そこを抜けると, 

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カーブの奥にとても怪しげな岩の堤が見える. そして, 嫌な予想は的中し,

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ぶち当たってしまった. 

左を見ると,  

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凄い水が. そして, 流れているところがどこかというと, 形を見ればわかる通りトンネルのアーチである. トンネル内ではどこと一致するかというと, 

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この変な覆い部分である. つまりこの覆いは漏水防止のもの?  外から見てトンネルがボロボロなように見えるが, こんな覆いでトンネルの崩壊を防げるとは思えない. セントルで支えているようにも見えないし. 内側に作られている時点で漏水はしてるけど, 滴らないよってだけの誤魔化しにしかならないような気もするが. にしてもよほどの漏水である. 漏水が流れていく用の溝も作られているし. いやしかしそれよりも衝撃的なのはやはり, 

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これだ.

 

隔絶

ガレ場を上ること自体はそんなにつらくなかった. 自転車も軽いし. どの程度の高さまで上ったのかというと, 

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トンネルと同じくらい, つまり旧線と同じ高さである. 

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トンネル側の斜面を見ると, 大きく土砂崩れを起こしていることがわかる.

トンネルの坑口前が

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このようになってしまっていたのもうなずける. ただ, この景色からあのような土砂を人工的に堆積させた土地が広がっていることを想像できるだろうか.

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反対側からトンネルを望む. 奥にもトンネルが見える. 手前には大きな落石が大量に.

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落石はかなり広範囲にわたっているようだ. トンネルの坑口も土砂崩れを起こしているし, この右側の斜面はかなり地盤が緩いのだろう. 証拠にf:id:yymahimahi:20190908222110j:plain

この崩れ方である. ここだけ蔦が斜面下に生えている. 頻繁に土砂崩れが起きているのだろう.

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どのくらい積もっているのかがよくわかる写真だ. 写真中央下, 石垣の法面が埋もれているのがわかるだろう. 1個前の写真を見れば, 石垣の高さがどれくらいあり, どれくらい落石, 土砂崩れで埋もれているのかがよくわかる. 

 

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 吾妻川を望む. 結構な高さがあることがわかるだろう.

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奥だけ見れば美しい景色なのだが, 撮っている場所が場所なので, なんとも言い難い気持ちだった.

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ちょっと進むともうこんな景色である. 右上, 木が傾いており, 倒れるのも時間の問題だろう. 水面下に沈んでしまうとはいえ, なんとも言い難いものがある.

この失われた区間ストリートビューで見てみよう.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5427361,138.680743,3a,90y,304.71h,100.78t/data=!3m6!1e1!3m4!1sEFFTF_lkuc1gKuHcc4yYRA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

ほら, トンネルの上を流れる水を流す溝. この先からがブチ切られたところだな.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5434659,138.6827296,3a,75y,220.77h,104.03t/data=!3m6!1e1!3m4!1sKd2-Wl94DLzb9nn1qRTE9Q!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

こんな景色だったのか…, 正面の特徴的な岩を目印に見れば, どれだけ土地に手が加えられているかわかるだろう.

旧道旧線再び

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しばらく進むと道, 線路(だったもの)は再び姿を現す. 

旧線が高い位置にあって, 旧道は低い位置にあったのだった. つまり…

1枚目の正面に見える道は, 旧道ではない. 「旧線」跡だ. とうとう枕木まで取っ払われてしまった…

2枚目の右端に見える茶色い平場は整地された後だろう.

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旧道に降り立つ.

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後ろはこんな感じ. 先ほどの平地の様子など全く見えない.

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この景色とストリートビューを一致させよう. 前方の標識に合わせると…

https://www.google.co.jp/maps/@36.5436972,138.6831772,3a,90y,87.16h,99.28t/data=!3m6!1e1!3m4!1sTMBN2ZfhEcJfJZ3J6-jWjg!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

ここらへんだな! 少し見えづらいから見えやすい場所に移動して, 川を望んでみよう.

https://www.google.co.jp/maps/@36.544292,138.6842759,3a,90y,105.57h,86.62t/data=!3m6!1e1!3m4!1sV2dP87Opyn2pJeWTKJLI4w!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

まだ鬱蒼として見えづらいが, 今の景色とどれほど異なっているかは言うまでもない.

さ, もう少し進もう.

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道は開け, 不動大橋のすぐ下だ. カーブミラーが外れている. そして奥には撤去されたガードレールのまとまりが. なんかレアな光景では? と思ったらそもそも廃道がレアな光景だった.

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ここは歩行者用通路らしい. 蜂に刺されずして通れることがあるのだろうか…

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交差点跡のようだが, ストリートビューと比較してみよう.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5453431,138.6855954,3a,75y,49.3h,97.82t/data=!3m6!1e1!3m4!1sNHLmTpWJwsugdvLOwJ0ZjA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

道路が少し砂利っぽい以外に, 思ったほど廃れた様子はない.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5452892,138.6855114,3a,75y,332.94h,98.5t/data=!3m6!1e1!3m4!1sjGjWjXAXOazDcbtchFBNBQ!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

そして, 歩行者用通路は現役時から変わらずなのだった…

 

実はここ, 現役時に親に連れられて通った記憶があるような気がするのだ. 川原湯温泉から長野原草津口方面へ, ストリートビュー的に見れば向こうからこちら側に通り抜けた覚えがあるのだ. 不動大橋をくぐっていくときの, 右側に広がる高い法面を見た記憶, そのとき, ここが八ッ場ダムのサイトだと親に言われた記憶. 

 

交差点に達したところで今回はここまで.

次回は

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こんな何世代もの橋を望み,

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動物に遭遇してしまうかもしれません.

廃道・廃線レポート ~国道145号旧道・吾妻線旧線区間 [6]~

残された橋

さ, 自転車を取りにトンネルを逆走し, 旧道に戻ろうというところで前回は終わったのだが, 標識が落っこちていたところの反対側に

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こんなボロボロな欄干が. この折れ曲がった欄干をその形たらしめた(日本語あってる?) 落石はその奥に落ちているのだが, 落ち方がどうも不可解. この上は地山の斜面となっているわけだが, 石が欄干をこのように落ちるには, 石は真上から落ちるか, 線路側から落ちないといけないはずだ(斜面からただ落ちてきたなら線路側に出っ張るようにへこむはず). 疑問に触っただけで何も解決してないが, なにか真上から落ちるような勢いがあったのだろうか. 

 

さ, 戻ろう. ここから先, 現道に復帰しようとするのだが, 同行者の自転車にトラブルがあり, 全く写真を残せていない. ストリートビューの景色と, 僕の言葉で雰囲気だけでもつかんでもらえたらと思う. なにか参考になる画像, サイトがあれば引用していきたい.

 

現道に復帰するには旧国道から一度外れなければならない. 旧国道はいったん川からは少し離れるのだが, 川側はすべての道が無くなり, アスファルトもはがされ, 完璧な更地となっていた. そしてそこにはぽつねんと橋が架かっていた. 工事車両が頻繁に出入りしているのだろう, 道には深い轍が多く刻まれている. ここがかつてどのような景色だったのか, ストリートビューで見てみよう.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5419634,138.674481,3a,90y,117.49h,102.7t/data=!3m6!1e1!3m4!1sFNB6DKRNU7Oij4S3nUh1oQ!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

左側にB型バリケード(Bバリ)があるが, まさしくそこに例の工事用道路が作られていると思われる.

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前回でも示したこの画像だが, ストリートビューと比較してみると…

https://www.google.co.jp/maps/@36.5420651,138.6742227,3a,75y,116.83h,100.45t/data=!3m6!1e1!3m4!1sAnFs5PviR7SWBlgUrFAA6A!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

ほらね?オレンジのBバリが少し見づらいが, モルタル・コンクリート吹きの法面の少し先.

もう少し進むと

https://www.google.co.jp/maps/@36.5417987,138.6749429,3a,90y,82.18h,93.9t/data=!3m6!1e1!3m4!1sXr_KTuvUDlRyjnZBPxAxnA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

草まみれになったもともとの踏切への道があった.

そしてその先, 国道はブチ切られ, 右側に荒廃した土地がただ広がるのみである. 上の画像の先に右矢印があるが, そこである. ストリートビューでそのあたりを示すと,

https://www.google.co.jp/maps/@36.5416343,138.6759667,3a,90y,149.67h,85.61t/data=!3m6!1e1!3m4!1s-NlKtqhwApQghgBzBvFRYw!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

このあたりである. 

https://www.google.co.jp/maps/@36.5404767,138.6780665,16.85z?hl=ja

このように吾妻川がはらんだところを旧国道は直進していたので, ちょっとした土地があったようだ. 今は整地のために, すべて真っ茶色の土がむき出しになっていた.

ちなみに, 航空写真だと

https://www.google.co.jp/maps/@36.5410794,138.6765178,437m/data=!3m1!1e3?hl=ja

このようになっているのだが, こんなもんではない. 唯一の救いは, 下の方の橋につながる道そのものは, 工事用道路としてまだアスファルトが残っていた. ほぼ砂利に埋まってた気がするが.

再三言うようにここはもうアスファルトがすべてはがされ, 土だけになっているのだが, もう少し進むと, 

https://www.google.co.jp/maps/@36.5415683,138.6765927,3a,75y,110.8h,90.22t/data=!3m6!1e1!3m4!1syVvhjzhqRR_iBAZOGyz-9A!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

このように右折レーンがあったようだ. 右に曲がると橋への道だ.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5415588,138.6772661,3a,75y,217.72h,76.41t/data=!3m6!1e1!3m4!1skNtYl-3HcjWJR2gjylqKmw!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

この左側の道がそれだが, なんということだろう, ストリートビューでは表示できないようだ…. 写真に残していないことを強く悔やむ. 何の変哲もない田舎道なのはわかっているが, そういうことじゃない.

とりあえず橋だ, 橋.

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ここは標高567mらしい. 八ッ場ダムは常時満水位は583mだが, 洪水期(7月から9月)にかけ, 降雨に備えて水位を下げる方針で, その期間には水位は標高555mまでさがる. つまり夏場になると, 水位が下がり, この橋は水面上にヌッと姿を現すはずだ. 水面下に沈んでしまうのは残念なことだが, そのようにして幻のように現れるのも悪くはない.

「あっでもここ工事用道路として今は一応役目を得てるけど, 工事終わったら普通にぶっ壊すんじゃね?モロ現道につながってんだよ?(自問)」

確かに(自答).

奥は砂利を埋めて整地された土地で, 湖底となる. 言っておくが, 全て畑だったり, 木が生えていたりしたはずだ.

 

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橋から見える景色はこのようになっている. 橋の銘板を見忘れ, 橋の名前がわからない…

Y字型のラーメン橋は再三述べる丸岩大橋である. 前のレポートで触れた, 水位を表す印, というのが

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ほら. ここが堤高の標高586mを示す印. 洪水期でない限りはそこより少し下, 標高583mまで水がたまるという印. これは同行者のミラーレス一眼で撮ったものだが, すごいなこんなズーム効くのか~僕も欲しいな. この高さは, たまにこの橋が風景の一部に映っていたと思われるので, 何となくわかるだろう. 

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来た道を振り返る. 左から来たのだが, 道がかろうじて残っているのがわかるだろう.

今気づいた, 街灯が残っていた. 電気は~…通ってなさそうだけど.

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橋は上り坂になっており, 登りきると現道と合流する. まさに工事用車両が出入りするのだろう.

現国道へ復帰

通ってきた景色を現国道の丸岩大橋から見てみよう.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5394678,138.6720888,3a,90y,96.14h,86.62t/data=!3m6!1e1!3m4!1snDR_PxTkCaT5idHFp1L69A!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

盛り上がった平らなところにトラックが数台いるのがわかるだろう. その奥に橋がある.

丸岩大橋の真ん中のほうに行ってみると, 

https://www.google.co.jp/maps/@36.5407062,138.6731034,3a,90y,138.39h,91.23t/data=!3m6!1e1!3m4!1skG7mcwpx1YiA0_lS8E8p9Q!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

https://www.google.co.jp/maps/@36.5407062,138.6731034,3a,90y,80.42h,94.46t/data=!3m6!1e1!3m4!1skG7mcwpx1YiA0_lS8E8p9Q!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

こんな風に見える. このストリートビューは2018年の8月のもので, 実際見たものはもっと荒廃した景色だった. こちら側に歩道がなかったので, こちら側の写真はうまく撮れなかったのだ. 反対側はきちんと撮れている. なお, この大橋を渡る前に昼ご飯をとっている. そして, この橋を渡るのにはもちろん, 上からの景色を見る以外の目的があるのだ.

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ボロボロになっている. ストリートビューで見ると

https://www.google.co.jp/maps/@36.5408846,138.6732464,3a,75y,288.58h,75.74t/data=!3m6!1e1!3m4!1sPg0qW58h7x6LqLZXBF-98w!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

2018年8月のものだがこのようにあまり風景は変化していない. 大分前に削ったのだろう.

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旧線と旧国道. 落石注意の標識を見つけたあたりだろう.

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ズームしたら例の電光掲示が見えた!! そして, その右に変電所(跡)があるのが見える.

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旧線, 旧国道側に寄って撮ったものだ.

 

さ, 橋を渡って, 再び左岸に戻って, 現在地は

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ここ!

この十字路, お気づきだと思うが, 川のほうに伸びる細道を行くと, 例のくねくね曲がった踏切をまたぐ道と一致していると分かる. 地図はそこまで見ていなかったのだが, あらかじめ見越して, どうせ現国道から伸びてるんだし, 丸岩大橋わたって左岸側進めば, 絶対それっぽい道あるっしょ, 行こ~, というのがこのルートの目的である.

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じゃあ最初からこの坂上ってけば現道着いたじゃん, 登っとけよバカ, と思うだろうが, そもそも上り坂嫌だし, 腹減ったから現道戻りたいし, 橋わたって回り道して, 逆側からこちらへ向かえばむしろ下り坂だし, というのが我々の言い分だ.

 

ね, 

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予想通りだよ.

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はいりや~す.

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封鎖はなかった, よろしい?

そして何事もなかったかのように二人はこの道の奥へと自転車を走らせたのだった…

いたって普通の田舎の山道だし, 下りが気持ちよかったので写真はない. 当然予想通り, 例の坂道を上から下り, 帰ってきたのだった. さぁ, では再び旧国道を進んでいこう, というところでキリがいいので今回は終わり. ろくに進んでもいないのにだべってしまった.

 

次回は

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景色に加えて, 

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ガレ場(下手するとザレ場!?), 登っちゃいます.

廃道・廃線レポート ~国道145号旧道・吾妻線旧線区間 [5]~

工事道路への線形改良

現在地はあえて

https://www.google.co.jp/maps/@36.5420878,138.6742191,822m/data=!3m1!1e3?hl=ja

前回示した例の丸岩大橋と旧道の交点付近である.

 

景色としては前回に引き続き

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この分岐点である. 前回はここまでに至る砂利の坂道が工事用道路であり, ではアスファルト敷きになっている二枚目と三枚目の分岐先はどういう関係になっているのかを疑問にしたままだったが, 先に進みながら答え合わせをしていこう. 答え合わせも何も, マップ見て写真と比べてってだけだけど. まずは二枚目の, 大きな土嚢の先の下り坂に行ってみよう.

 

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すぐ右側(川側)を旧線跡が走る. もうしばらく行くと

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踏切跡だ. 遮断機は撤去されている. 来た道の方面を向いて撮ってみる.

 

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蔦がものすごい高さで覆っていてとてもじゃないけど歩けない. 1.6mくらい. というか, 歩きたくない. 蜂が怖い. 蜂の何が怖いって地面にも巣作るのがほんととんでもない地雷だと思う.

というか, 今このように日記をつづっていて思うのが, ビームの向きおかしくないか?

線路の真上に電線, ビームが来ないとおかしくないか? 付け替え時に外した方が便利とかそういう都合があったのだろうか? 

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踏切の先はこのように強烈なカーブで先に続いている. 探索当時はどうせ旧道に出るし, 短いしと, そんなに興味がわかなくて歩いていないのだが, 歩いたほうがよかったかもなぁってなってる. さ, じゃあ反対側のお写真を…

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あぶないから入ってはいけません. 前回予告しておいたトンネルですね. 久しぶり~.

だがトンネルに入る前に謎を解決しよう!! 出でよストリートビュー.

まずは写真の景色を.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5420153,138.6760882,3a,75y,123.26h,74.37t/data=!3m6!1e1!3m4!1sdtz3KNupHu-OJEFCRSt2VA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

https://www.google.co.jp/maps/@36.5420153,138.6760882,3a,75y,262.02h,80.33t/data=!3m6!1e1!3m4!1sdtz3KNupHu-OJEFCRSt2VA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

めちゃくちゃ綺麗, というか木々が伐採されていなくて, さっぱりしたという意味ではない方で綺麗. さ, じゃあこのストリートビューの位置をマップに示してみましょうか.

旧線跡はマップに載っていないので, 航空写真で.

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この道何?となるだろう. ピンのところに線路が「残って」いるのも気付いてほしいポイント. ヒントをもう一つ.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5421814,138.6755522,3a,90y,76.48h,90.17t/data=!3m6!1e1!3m4!1styYjCNfa4MKzAnu474rlTQ!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

最初の二番目と三番目の景色と一致しているのがわかるだろうか. では最後に, このストリートビューの位置を.

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つまり, 

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僕らは航空写真にすらないこの工事用道路を抜けてきた!!

確かにあんなきついカーブをトラックが通るのは無理があるし, ちょうどここで, 件の丸岩大橋によって現国道が対岸に行ってしまう. 対岸は川から離れているから, この減国道から伸びる脇道はこのあたりの工事にとっては重要だったのではないか. だけどカーブがきついから, ヘアピンカーブ前の道の向きと同じ方向に道を作って, 工事用道路と化した旧国道とつなげてしまったのだ. 

冷たい言い方をすると, 沈むから関係ない. のである.

 

久々のトンネル

さぁて

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こいつだよ. そして, 恐れていたものが現れてしまった.

写真写りが悪いのでよく見えないだろうが, 

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トンネルのアーチの頂点に小さいスズメバチの巣があった. よく見たらもう移り住んだ後の巣だったのでとりあえずは安心. 何となく怖かったけど.

基本的にスズメバチは女王バチが交代するごとに巣が変わるのだが, そのあとをアシナガバチやら別の蜂が見つけて棲みつくこともあるらしい. 

もう少し蜂について話せるんだけど, 雑談は置いといて入洞.

 

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お決まりの, 歩いてきた方向を向いての撮影. 丸岩大橋が見えて少し複雑な気持ち.

っとここで気づく人は気づくはず.

枕木とレールが存在せぬ.

つまり, ここら辺は工事用に何らかの用途があった可能性がある. 最初に入った尾谷トンネルはレールがしっかり敷かれていた. にしてもバラストが残った状態の線路のないトンネルって気持ち悪いな. 御殿場線の旧線跡はバラストもなく, 土床だった.

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トンネルはそこまで長くないが, 左に緩くカーブしており, 少し歩くと出口の光が見えた. 

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次のトンネルが見える. ほら, ここは全然埃っぽくないでしょ? 変だなぁ尾谷トンネル.

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振り返って撮影. このトンネル, アーチの形状が実は馬蹄形アーチではない. 一個前の写真のほうがよくわかるだろうが, 下半のみにある石垣のようなものが飾りとは言わないが, あくまで付帯した構造物であることがわかる. 実はただの円アーチだったんだな. 側壁がまっすぐしてるトンネルは何となく千と千尋のトンネルのイメージが強くて物寂しい感じがする.

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!?!? トンネルを出ると簡単な水路の上を橋で渡るのだが, 水路に標識が. 左カーブかなって思ったけど, カーブの標識って正方形の標識の対角線上にまっすぐな道書いてるように見えるけど, そうだっけ?

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ネットで拾った画像だけど, こういう風にバランスよく, 標識の右半分から書き出してるイメージがあるんだけど. 旧道を通ったときに, まだ残っている状態でストリートビューがあることを祈りつつ, とりあえず旧線跡を進もう.

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国道は崖を迂回してたくさんのカーブを描いていく. 先の見えないカーブは非常に好き.

次のトンネルに入るそのまえに,

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振り返って見ておかなければ. 綺麗ですね. この辺はすっかり湖底の整地が進んでいるようだ.

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ここはもう出口が見える. それと, 蜂の巣はない. ささ, 入洞.

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ここは第一中原トンネルというらしい. 先に入ったトンネルは銘板のようなものがなくわからなかったのだが, 第二中原トンネルかな.

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こんな施工がかなり多くみられた. 右側はモルタルを吹き付けたような感じがしてるし, 左側もなんかごつごつしてるし, 変なの.

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出口付近にこんな覆いがされていた. 後々にわかるのでここではスルー. ここ通ったときに予想したけど, 外出たら当たってたことが分かった.

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今も使われているかはわからないが, ちょっとした資材置き場になっていたようだ.

いやそれよりも…,

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法面が泥だらけになってんじゃん, 結構土砂崩れしてるじゃん…

いったん引き返して, 自転車をとってきてから国道沿いに進もう, ということになった.

がその前に, 飲み物を買おうと現道に移動することにした. その時とおった道もストリートビューと一緒に見ていこう.

キリがいいので今回はここまで. 次回は景色ががらりと変わるかも?

 

廃道・廃線レポート ~国道145号旧道・吾妻線旧線区間 [4]~

現道復帰

現在地は

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ここ. まずは矢印に沿って進んでいくのだが, 実はここ, 

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ちょうど工事が終わるころで(探索日は8/18), めちゃめちゃきれいな路面だった.

つまりここら辺の集落はやはり退去しないということなのだろうか.

そういえば, 件の道をたどっているとき, 

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この道を見かけなかった気がする.

f:id:yymahimahi:20190829215603j:plainやっぱりこの「壁」に埋もれたのだろうか ?

ただ, 壁の終わりの位置とを照らし合わせると, 

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壁が黒い曲線(赤丸は壁の上の道路となる未成橋)のように件の道を埋めていることにはなるが, 道は壁から離れて北東に進んでいくし, なにかしら「廃道」として見受けられる可能性はあるはずなのだが…

ということで久々にストリートビューに頼ることにしよう.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5446351,138.6664287,3a,75y,265.65h,91.9t/data=!3m6!1e1!3m4!1sIUDDiviBjScvi8dsf7J3LQ!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

左側に逸れる道が件の道, 右側に上っていくのは現在地に示した, 僕らがたどっていった道である. その坂道から下り方向を向いて撮った写真が

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これ. やっぱり件の道はない気がする.

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矢印のようにカーブを曲がったところがストリートビューの撮影位置で, それは逆にこちら側を向いて撮られたものである. また赤い丸の部分に件の道が続いているはずなのだが, 草が生えているし, 斜面の土が丸出しだし, やはり道はなくなってしまったのだろうか…, ちなみにストリートビューを見ると民家が見えるが, それも目に入った記憶があまりない. どちらにせよよく見ておけばよかった…

 地図の通り, この道を進んでいくと県道376号線に出る.

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上菅トンネル

見るものはなさそうだし, 国道145号旧道に復帰しよう.

どうでもいいけど工事されてきれいになった道にはかなり大きめなオニヤンマが死んでいた, 地面は真新しい真っ黒だし, やけどしたのかな.

 

殺風景な旧道

現在地は旧道に戻って, 

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ここ! さて, 東側に進んでいこう. っと早速

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電光掲示板!!!! しかもここは国道がブチっと分断されて工事用道路は迂回を要求される.

迂回した理由としては, 

電光掲示板があると高さ制限でトラックが通れない

だとは思うのだが, じゃあなぜ外さぬ? なぜ?

まあとりあえず現役時代の風景と比較してみよう.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5426353,138.6669602,3a,75y,110.09h,77.49t/data=!3m6!1e1!3m4!1sq1AUm726HASTi7hRJn6i8Q!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

排水溝のグレーチング(ステンの網蓋)的にだいたいこんなもんだろ!!!

この左側への迂回道路は畑だったのか…, なんだこの無慈悲な砂利敷きは.

航空写真で見てみよう. 

https://www.google.co.jp/maps/@36.5424801,138.6671413,411m/data=!3m1!1e3?hl=ja

画面中央にある, 道路をまたぐ白い棒みたいなのが電光掲示板である. そのすぐ北東にあるのがストリートビューで見た変電所である.

ちなみにこの航空写真のデータは2019年, 今年のものだと思われる. 植生的に冬にとったものだろう. 冬から今までの間に変電所が更地になっている…, つまりこのような荒廃した風景になってしまったのは…, ごく最近だ…

ちなみにこの辺りはすでに水没予定地である. この道に立つことができるのはのこりわずかとなる. ちなみに, 旧線跡については草まみれでとても歩くに適していない, 風景が全く変わらないので, あまり興味を見いだせなかったので, とりあえずトンネルがあったら潜り込もう, という考えである.

具体的な水没予定地

話題を少しそらして, 八ッ場ダムの水没予定地について話してみよう.

https://yamba-net.org/doc/yamba-map.pdf

↑のリンクは八ッ場ダムの水没予定地を示した地図で, 水色の部分が沈む. 正直僕が話さなくとも, このpdfを見ておけばどこが沈んでしまうのかはわかるので, そこまで話す必要はないが, 軽い説明を.

僕らが辿っているのは吾妻川左岸(北側)を走るオレンジ色の道路である. それに沿って吾妻線旧線も走っているのがわかるだろう. そして僕らの現在地は, x軸的には地図中央左あたりの上菅トンネルと玉城山トンネルの間あたりである. もっと西からではあるが, オレンジ色の旧道は悠々と水面下にいるのがわかるだろう. 八ッ場ダムの堤頂(ダムの最上部)が標高586mで, 常時満水位が標高583mである. ※常時満水位とは渇水時, 洪水時以外の貯水位のことである. 

上の電光掲示板の写真の奥に大きな橋(丸岩大橋)が架かっているのが見えると思うが, 実はあの橋のY字になっている部分に, 常時満水位の位置が印づけられているのであるが, 橋のY字部分より僕らが下にいることは一目瞭然だろう. そして, この道は東にかけて下り坂である. つまり, この辺りから東に歩いていく付け替え対象の道, 線路は

 

すべて水面下に沈む.

 

ダムが完成すればストリートビューのデータ, 航空写真もすべて書きかえられてしまうだろう. 全てが記憶になってしまう前に, マップデータも含め, 拙いながらも記録に残す必要があるのである. それを頭に入れたうえで, さぁ進んでいこう.

 

痛々しき水没区間

少し進むと

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おっ, 二股に分かれてる.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5422777,138.6691211,3a,75y,81.47h,93.75t/data=!3m6!1e1!3m4!1sQ56Fcks92ErDQlOrBziN-A!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

ここはまあそんなに景色が変わらんな, と思うかもしれないが…

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二股になった道の上から川のほうを見ればこんな景色である. 

二股の道を通り抜けた後の川側の風景はかつては, 

https://www.google.co.jp/maps/@36.5424985,138.6709748,3a,75y,214.14h,97.64t/data=!3m6!1e1!3m4!1so3KzuEagaSgXF0aMIQ4M8g!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

こうであった. 木を伐採して平場を設けたらしい.

そもそも, 水没するんだから平場なんか作らなくても, 木が生えたまま水没させちゃえばいいじゃん, と思うかもしれないが, 土壌の性質上それではいけないのだ.

https://yamba-net.org/problem/wazawai/chishitsu/

ダム湖底に堆積土砂が増えるのを防ぐためだろう(堆積土砂が増えると貯水量が少なくなってしまう等の問題)と思ったが, そのようだ. 上のリンクに書いてあるように, この辺りは地質が脆弱らしい. 土砂崩れを防ぐためにも地面は固める必要がある. もう少し東に進むと整地された地盤がさらにむき出しになる.

旧線の様子はどうだろうか?

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橋が架かっているが, ここも短い上にアプローチできる場所が見当たらないので断念.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5423746,138.6700376,3a,90y,354.44h,86.45t/data=!3m6!1e1!3m4!1slsOXXwMeK1yqm6mtL69ZqA!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

ストリートビューでも同じ景色だ!! 少しホッとする.

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さ, プリンカーライトを背にどんどん進もう.

 

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お, 落石注意の標識が「ちゃんと」立ってる. 廃道で見かける落石注意の標識は, ネタのように, 「標識自らが落石でやられている」ことがあるのだ.

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久々に両側とも木に覆われた現役時代を彷彿させる景色.

 

カーブを曲がりきると, f:id:yymahimahi:20190901132133j:plain
左に進む道を見つけた. これは, 久々に旧線跡に降り立てるかも!!

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砂利の坂を上ると, ほら, じゃあやっぱりここも踏切跡だ!! と言いたいところだが, 層ではなさそう. というのは, この写真, 上に橋が見えるが, これは先ほどのY字の橋脚を持つ「丸岩大橋」である. では, Google Mapで丸岩大橋と旧道が交差する場所を見てみよう.

https://www.google.co.jp/maps/@36.5420878,138.6742191,822m/data=!3m1!1e3?hl=ja

画面中央, Ψの交点みたいなところに道は見えない. それに妙だと思っていたのは, ここ, ガードレールが真っ白. ということは導かれる答えは一つ.

ここも工事用道路で新設されたのである.
わざわざアスファルト舗装をしないのも納得できるだろう.

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旧線の路盤. やっぱり架線柱は残ってるんだよな~, なんでだろう.

しかし, ここでは旧線にはまだ侵入しない. まだ坂に続きがあるのである.

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お, 分岐に土嚢が. そして, 

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分岐の先が坂を下りていく!!!

そして, 

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さっき登ってきた砂利道の坂もアスファルト舗装で登ってるよ!?!?

 

ここ, なかなか合理的な線形改良がおこなわれていた!!

それは次回話すことにするとして, また次回は久々の

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隧隧道道!!!